2004年11月23日火曜日

ファイナル・デスティネーション

知ってはいけないものを知ってしまった時、そしてそれが死を意味する「もの」だったら?

そしてそれが次々に、予告され、息つく間もなく、あなた達に襲いかかったら?


恐いですよね。立ち向かう勇気はありますか?

この映画の主人公は、果敢にもそれに挑戦します。

「果敢」と言う表現は適当ではないのかもしれませんね。しなければ「死」を意味するのですから。

あると判っていながら、そこを避けられないのは、まさにジェットコースター!

映画の後半30分は、息つく間もないほどバタバタと襲いかかります。


監督も、出演者も、日本人にはほぼ無名と言っても過言ではないのに、これだけ楽しませてくれるのはなぜでしょう?

ひょっとすると、有名な役者が大挙して出演したら、傑作の部類に入っていたのかもしれませんね。

でもこんな考え方もあります。


「無名に近い役者だから、感情移入出来る。さえない役者が出ているから、主役が引き立つ。」


1990年代のハリウッド映画は大作趣向も頂点を極め、出演者のギャラは高騰する一方。

新人は、役者であれ、監督であれ、儲けに直結しないためか、新たな才能はあまり出てこなかったような気がします。

しかしこの作品を見てからは、その考えを改めました。

例えネームバリューがなくとも、面白いと分かるものにはお金をかけるんだな、と。

実際この映画の監督は、「X-FILES」や「ミレニアム」シリーズで脚本や監督を務めているそうです。

そこで培った知識や経験が、随所に生かされているのではないでしょうか?

何の知識もなく初めてこの映画を見た時、「X-FILES」か?と思った位ですから。

後半30分の、「予感」「幻」「風」「死の影」の出現の仕方やテンポの良さには、「X-FILES」の超常現象の影響を感じずにはいられません。


しかし残念ながらこの監督、その後は映画界では活躍されていないようで。(ジェット・リー主演で1本だけ撮ったのですが)

映画好きの人が、それぞれの評価を書き込めるサイトを見ると、この映画への悪い評価も目立ちます。

でもここが映画の面白さでもあるんですよね。

その人の心にどれだけ訴えられたかで、評価が決まる、と言うことです。

人それぞれなんですよね。


さてこの映画、あなたにとってはどんな作品でしたか?


前回の更新から1ヶ月近く経ってしまいました。「忙しい」というのは言い訳にしかなりませんが、ビデオを見る時間が取れなかったのが理由です。

そのお詫びも兼ねて、来週からはしばらくの間毎週更新を目指したいと思います。

で、せっかくサスペンススリラーを紹介したのですから、3週連続で紹介したいと思います。

・・・この寒い季節に・・・なんて言わないで下さいね。

コタツに入ってアイスを食べたりしませんか?

そんな気楽な気持ちでご覧になって下さい。


来週は、FBI捜査官が連続猟奇殺人犯に挑む映画、

「スイッチバック」

を紹介したいと思います。

主演はデニス・クエイド、ダニー・グローバー。1997年の作品です。

当時あまり注目されていない作品なので(日本では劇場未公開)、レンタル店では在庫がない場合があるかもしれません。

その時は・・・衛星放送か、中古ビデオしかないのでしょうか?

ちなみに国内ではDVD未発売です。


それでは、また。


2000年アメリカ映画 98分

監督 ジェームズ・ウォン

出演 デヴォン・サワ アリ・ラーター カー・スミス ウィリアム・スコット

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