2007年1月29日月曜日

今はもう出逢えない作品

約1ヶ月ぶりのご無沙汰です。思えば昨年の今頃も1ヶ月ほど更新が滞っていましたね。正月らしい正月を過ごしたわけではないので、正月ボケではないのですが、どうもこの季節はまったりしてしまうようです。

さて前回のコラムで「近日中に次回予告を」と書いたのですが、新年の一発目に何を書こうかあれこれ悩みました。そしてひとつの作品に行き着いたのです。

それは、今の私の人生に大きな影響を与えた作品と言っても過言ではありません。

そして「あの有名な」俳優との出会いだったのです。

さらに、その俳優と作品、両方共に出逢えない作品なのです・・・


あなたが一番最初に映画館へ行ったのは、いつ頃ですか?

そしてその作品のことを、今でも覚えていますか?


私は覚えています。はっきりとではありませんが大きな画面に映るその姿に、驚き、恐がり、喜び、大いに笑った記憶だけはしっかりと残っています。

それは幼稚園から小学校へ上がる時期だったと記憶しています。いや、もしかしたら夏休みだったかもしれません。

今は亡き親戚のおばさんの家に泊まりに行って、連れて行って貰ったのが最初。

そのおばさんはとにかく優しい人で、親戚の子供達を分け隔てなく自分の子供のように可愛がっていました。

その中でも、私は特に愛されていたのかもしれません。

2~3日の泊まりは当たり前で、2週間近くお世話になったこともありました。

小学校に通っている間も、頻繁に泊まりに行っていました。

そのおばさんが、私を映画館へ連れて行ってくれたのです。

今ではほとんど無くなってしまいましたが、当時は併映作品があるのが当たり前で、1回の入場で2本観られたのです。

見た映画は2本とも幼い私には衝撃的で、ある程度の内容は覚えていました。一方は「シンドバット」シリーズの1本で、後に調べると「7回目の航海」と言う作品でした。

今ではちゃちに見えるアニマトロニクスですが、シンドバットの方は恐くて目を覆いながらの鑑賞だったと記憶しています。

そしてもう一方の作品は、長い間名前が判りませんでした。

とにかく面白かったのです。

ジャンルで言うと、ドキュメンタリー映画。現在でもテレビなどでは良くある手法なのですが、動物を擬人化して面白可笑しい日本語でのナレーションを付けている内容でした。

アフリカの大自然に生きる動物たちの生態を紹介していたのですが、それがとにかく面白かったのです。

なぜそんなに面白かったのでしょうか?

みのもんたさんの珍プレー好プレーのように、流暢なナレーションが幼い私にも判りやすく、とにかく爆笑した記憶だけが残りました。

長い間、その記憶はそれ以上甦ることはありませんでした。思い出す手がかりがなかったのです。

そんな作品があったのも忘れかけていたある時、ちょうど私がネットという世界に入り始めた頃でしょうか?

ふと思い出し、調べてみたのです。

その作品は、いとも簡単に探せました。「ビューティフルピープル ゆかいな仲間」と言う名前で、後に「ブッシュマン」シリーズを撮られた監督の作品でした。

さらに驚いたことに、その映画はイギリスやアメリカ作品ではなかったのです。

南アフリカ作品だったのです。

しかし残念ながらそれ以上の資料は見つからず、肝心のナレーションは誰だったのかは、調べがつきませんでした。

やがて時が流れ、ネットというものが私の人生に無くてはならない存在になった頃のことでした。

また、ふと思い出しネット上を検索をしてみたのです。

そこで、私は運命とも思える事実を知るのです。

その作品でナレーションを担当していたのは、「男はつらいよ」シリーズで有名な寅さんこと、渥美清さんだったのです。

面白いわけです。あの独特の語り口であれば、幼い私にも良く判るはずです。

残念なことに、この事実を知った当時、渥美清さんは雲の上の人。感謝を伝えようにも、その方法はありませんでした。

以前「男はつらいよ 寅次郎紅の花」のコラムで取り上げましたが、私と寅さんの出会いは最終作であるその作品でした。しかし実は、俳優「渥美清」との出会いは、寅さんが初めてではなかったのです。

どうしてもその作品を観たくなったのは言うまでもありません。

きっと今観ても、当時と同じように引き込まれるに違いありません。


しかし残念なことに、DVDはおろか、ビデオさえも存在しない作品だったのです。

何とか観る方法はないだろうか?色々調べ悩みました。

しかしそれは無理だと分かったのです。

もし望みがあるとすれば、TV放映を録画した人を探すことですが、それもビデオが普及するかしないかの頃に放映されたのが最後のようで、ほぼ無理に近いことが、後に判りました。

(補足 海外ではDVDが発売されています)


ビデオが普及してから30年近い時が流れています。

一部を除き、その間に殆どの作品はソフト化され、いつでも観られるようになっています。

しかし、私が生まれて始めてみた映画は、そのほんの一部の中に含まれていたのです。

非常に残念なことではありますが、ある意味貴重な経験とも言えるかもしれません。

当時の想い出が変わることなく、胸の中に生き続けるのですから・・・


あなたが生まれて初めてスクリーンで観た映画は、なんですか? 

もし覚えているのなら、今の内に探してみてください。

私のようにソフト化されていない作品ならまだしも、DVDにはなっていないけれどビデオは存在するものがあります。そして版権などの関係でDVDにはならないかもしれません。

今の内に、あなたの思い出を探してはみませんか?

永遠に消えてしまわない内に・・・


次回は、昨年大ヒットを記録した邦画「日本沈没」をお贈りいたします。

ネタバレ全開で行きますので、是非ご覧になってからコラムをお読み下さいませ。


それでは、また!

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