今から40年前の作品、いかがでしたか?
私は、それこそ20年振りくらいにこの作品を見たわけですが、これほどまでに感動出来る映画だったとは思ってもいませんでした。20年前の私と言えばまだ高校生。子供の立場で物事を見ていたわけで、今の私には想像も付かなかったほどに子供だったということです。
私は未婚で、もちろん子供もいませんが、少しは親の立場が分かってきたようです。
とあるシーンで涙していまいました。
そのシーンとは・・・
規律正しく、厳しいトラップ大佐が、部屋の奥から流れるように聞こえてきた子供たちの歌声に、誘われるように家の中に入っていき、そして心のままに歌うシーン。
歌の後の、家族の抱擁。
泣けました。まさか久しぶりに見た映画で、ここまで泣かされるとは思ってもいなかったわけで・・・
そして名作というのは、時が経っても名作である、と思い知らされました。
今回コラムを書く準備にこの作品を改めて見たのですが、当初、古い作品だから間延びして飽きるのでは?などと、勧めている立場としては考えては行けない事を心配していました。これは懺悔しなければなりません。
その心配は皆無。飽きるどころか、映像と、歌と、音楽に惹かれっぱなしで、あっという間の3時間でした。
DVDという存在も忘れてはなりません。DVD化するために様々な修復が施されているようですが、時を感じさせない理由はそこにもあるのかも知れません。
さて前回のコラムで、この作品を実話と紹介しました。実際にあった出来事のミュージカル化を経て、映画になったのですが、前回の定義からすると、これは実話と呼んではいけないのかもしれません。
実際の話からかなり脚色もされているでしょうし、何より、ミュージカル映画として造られたわけですから。
私は未読なのですが、原作本も出版されていて、もちろん日本語訳もされています。
もし読書がお好きなようでしたら、是非読んでみて下さい。
映画の中に多々、実際にあった出来事を折り込んであるようです。
ネタ切れ気味のハリウッドでは、リメイク花盛りです。
アメリカものではもの足りずに、最近では日本映画にも手を出しています。
それはそれで嬉しい事ですが、元の映画を知っている立場としては複雑なものもある、と言う事を映画製作者にも知って欲しいと思います。もちろん、それが前提で造られているとは思いますが、あくまでもオリジナルを大切にして欲しい、と、一映画ファンとしては願うばかりです。
その点この「サウンド・オブ・ミュージック」は心配の必要はないかも知れませんね。
この作品を越えるリメイクは、絶対に不可能でしょうし、第一、存在の大きさに誰も手をつけられないようですから。
実話の映画化が3作品続きましたが、いかがでしたでしょうか?
まだまだ他にも実話映画の素晴らしい作品があるのですが、それはその内紹介する事とします。
さて次回ですが、映画監督にこだわったコラムを書こうかと思います。
今回こだわる監督は、私のお気に入りの監督BEST3の内のひとり、本広克行監督です。
ご存じでしょうが、あの「踊る大捜査線」シリーズで有名です。
しかし私にはそれを上回る作品があるのです。
ひとつは以前コラムで紹介した「スペーストラベラーズ」。
もう一つは映画監督デビュー作品である「七月七日、晴れ。」。
そして私のお気に入り邦画Best3に入る傑作「サトラレ」です。
次回のコラムは「七月七日、晴れ。」を、そしてその次は「サトラレ」を書く予定です。
どちらも素晴らしい作品ですので、是非ご覧になってからこのコラムをお読み下さい。
前作品は版権の関係でビデオのみの発売、後作品はレンタル用としてはビデオ、販売用としてはDVDがリリースされています。近所のビデオ店を探してみて下さい。レンタルとしては基本在庫ですので、必ず見つかるでしょう。
見たあなたが感動して、同じ気持ちを共有できることを願って・・・
それでは、また。
1964年アメリカ映画 175分
製作・監督 ロバート・ワイズ
作曲 リチャード・ロジャース
作詞 オスカー・ハマースタイン
出演 ジュリー・アンドリュース クリストファー・ブラマー
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